むしろ、高齢者も安心できる持続可能な制度を維持するための“現実的な適応”なのです。

厚生年金と基礎年金の「一元化」と「任意化」へ

また、現在の厚生年金制度は「基礎年金」と「報酬比例部分」の二階建て構造となっています。 これを見直し、以下の改革を提案しています:

厚生年金と基礎年金を統合し、一元化 → 現在の“制度の複雑さ”を解消し、国民一人ひとりに分かりやすく透明性のある仕組みに。 報酬比例の上乗せ部分は任意加入に → 今後は強制的に加入するのではなく、自ら選択できる形へと移行。

現行制度では、強制的に高い保険料が天引きされ、その使い道に納得がいかないまま加入させられている若者が多くいます。

こうした不信を解消するには、「納得して加入する仕組み」を整備しなければなりません。

怪物を倒すのではなく、飼いならす改革を

「年金は大きすぎてどうにもならない」 「いまから変えても間に合わない」

そんな声を耳にします。

しかし、制度とは人が作り、人が変えるものです。

見て見ぬふりをすることこそ、未来の現役世代と子どもたちへの裏切りです。

私たちには、選択肢があります。

現役世代の社会保険料を引き下げる。 家庭と子育てを犠牲にしない社会をつくる。 怪物と化した年金制度を、持続可能な仕組みにリサイズする。

そのために、私たちは「年金改革」に真正面から取り組みます。

未来を奪われた若者の血で延命される社会保障ではなく、 希望を育むために設計された制度へと、今こそ生まれ変わらせましょう。

Yagi-Studio/iStock

編集部より:この記事は、前参議院議員・音喜多駿氏のブログ2025年6月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。