小泉進次郎農水相は、JA全中が東京・大手町の本部ビルを一部売却する方針に対して、「農家が東京の一等地にビルを持つことを望んでいるとは思えない」と発言し、JA組織の在り方に疑問を呈しました。これは、システム開発の失敗で200億円規模の損失を出したJA全中が、その穴埋めのために所有フロアを不動産投資信託(REIT)に売却しようとしている件に関するものです。

小泉農相は農協の本来の役割を「農家にできるだけ安く資材を供給すること」と位置づけ、ビルの所有よりも現場支援を優先すべきだと指摘しました。こうした姿勢は、既得権益にしがみつく農協の構造を変える意志の表れといえます。

小泉進次郎氏 自民党HPより

また、小泉農相は就任直後から備蓄米の随意契約による放出を打ち出し、従来の高値入札方式を廃止しました。これにより、安価な米が小売店に供給され、全国的な米価の引き下げに貢献しています。この方針転換は財務省との連携に基づいたものであり、旧態依然とした農水省やJAの抵抗を乗り越えたものです。