2000年代に入ると、日本人初優勝の夢は佐藤琢磨に引き継がれる。2004年にB・A・Rのレギュラードライバーに昇格すると、第3戦バーレーングランプリでは予選・決勝共に5位、そして、第7戦ヨーロッパグランプリでは、日本人初となる予選2位・フロントローを獲得する(決勝はリタイア)。インディアナポリスで開催された第9戦アメリカグランプリでは、日本人2人目となる3位表彰台を獲得し、当時最強を誇ったフェラーリに次ぐ、コンストラクターズ2位に貢献した。通算参戦数は91戦(日本人3位)。

 2009年に突如トヨタからスポット参戦を果たした小林可夢偉は、ザウバー移籍後の2012年に大躍進、第12戦ベルギーグランプリで予選2位・フロントローを獲得し、日本のファンを驚かせると、第15戦日本グランプリでは予選4位(3番グリッドスタート)から、決勝で3位に。常に上位を走り、終盤にはマクラーレンのバトンと熾烈な3位争いを繰り広げた結果だけに、鈴鹿は感動の嵐に包まれた。通算参戦数は76戦(日本人5位)。

【参戦数ランキング】
1位 角田裕毅 100(アルファタウリ、RB、レッドブル)
2位 片山右京 96(ラルース、ティレル、ミナルディ)
3位 佐藤琢磨 91(ジョーダン、B・A・R、スーパーアグリ)
4位 中嶋悟 80(ロータス、ティレル)
5位 小林可夢偉 76(トヨタ、ザウバー、ケータハム)
6位 鈴木亜久里 72(ラルース、アロウズ、リジェ他)
7位 中嶋一貴 37(ウィリアムズ)
8位 中野信治 33(プロスト、ミナルディ)
9位 高木虎之介 32(ティレル。アロウズ)
10位 山本左近 21(スーパーアグリ、スパイカー、HRT)。

レッドブル入りならずも 進化遂げた角田裕毅の2024 

 そして、小林可夢偉退場から6年の空白期間を経て、アルファタウリから出現した角田裕毅という新たな才能。確実にステップアップしてきた角田だが、決勝では2021年アブダビグランプリの4位が最高。レッドブル昇格後はマシンの挙動に振り回されている状況が続いてるが、ここから挽回し、シーズン最終戦までシートを守れるか、多くの先輩に勝る活躍を、まだまだ期待したい。