その影響もあり、かつて国内を恐怖に陥れたゲリラ勢力が再び台頭している。国民解放軍(ELN)、クラン・デル・ゴルフォ(Clan del Golfo)、ラ・プリメラ・リネア(La Primera Línea)などが活動を活発化させており、隣国ベネズエラのマドゥロ大統領がこれらを支援しているとされる。麻薬密売、テロ、恐喝、誘拐など、1980年代に見られた暗黒の時代が再来しつつある。
ウリベ氏は犯罪組織に対峙する改革派
銃撃されたウリベ氏は、これらの犯罪勢力に強硬に対処する姿勢を取っていた議員である。彼の祖父は元大統領のフリオ・セサル・トゥルバイ・アヤラ氏であり、母親は著名なジャーナリストだったが、1991年に麻薬組織メデジン・カルテルに誘拐され、救出作戦中に殺害されたという過去を持つ。
現在、ウリベ氏は集中治療室で治療を受けており、容体の回復が待たれている。