なぜ彼らの心を変えるのは難しいのか
この研究結果は、「陰謀論者は自分が少数派であることを自覚し、むしろそれを楽しんでいる」という、これまで一般的だった見方を覆すものだ。ペニーコック准教授は、「彼らは自分の信念がどれほど少数派であるかを全く認識しておらず、その物差しが大きく狂ってしまっているのです」と述べる。
この発見は、偽情報やフェイクニュース対策の難しさをも浮き彫りにする。なぜなら、最も助けや介入を必要としている人々こそが、自らが間違っている可能性を最も認めようとしないからだ。
彼らの心を変えようと議論を挑んでも、平行線に終わることが多いのは、単に意見が違うからではない。彼らが持つ「自分は正しい、そして自分と同じ考えこそが多数派なのだ」という、強固で、しかし根拠の薄い自信が、大きな壁となって立ちはだかっているからなのかもしれない。
参考:Daily Mail Online、ほか
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