3. 責任を持つ 断定したことには責任が伴います。その覚悟があってこそ、読者は信頼してくれます。
4. 状況に応じて使い分ける すべてを断定的に書く必要はありません。確実なことは断定し、不確実なことは正直に伝える。この使い分けが信頼を生みます。
確かに、断定することで反発する人も出てくるでしょう。しかし、それ以上に、明確なメッセージに共感し、行動を起こしてくれる人が増えます。中途半端な表現で全員に好かれようとするよりも、確信を持った言葉で本当に必要としている人に届けるほうが、結果的に大きな価値を生み出します。
文章を書く際は、腹をくくることが必要です。すべての人に受け入れられることを目指すのではなく、伝えたいメッセージを必要としている人に、確実に届けることを目指しましょう。それが、書き手としての責任であり、読者への誠実さでもあります。
ただし、これは無責任な断定を推奨するものではありません。十分な調査、思考、経験に基づいた確信があってこそ、断定的な表現は力を持ちます。批判を恐れずに断定することと、批判に値する無責任な断定をすることは、まったく別のものです。
最後に、文章の目的を忘れないでください。文章は、読者に価値を提供し、行動を促すためのものです。曖昧な表現では、読者は何をすればいいかわかりません。明確で断定的なメッセージこそが、読者の人生や仕事に実際の変化をもたらすのです。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)