「エリア51」と聞けば、多くの人がアメリカ・ネバダ州の砂漠に浮かぶ、宇宙人の秘密基地を思い浮かべるだろう。だが最近、冷戦時代のUFO騒ぎは、実は米軍が秘密兵器の実験を隠すための壮大な目くらましだった、という説が報じられた。
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しかし、エリア51が特別なのではない。世界には、それ以上に謎めいたトップシークレットの施設が点在している。兵器開発、諜報活動、そして人類の未来を左右する計画…。その固く閉ざされた扉の向こうで、一体何が行われているのだろうか。
各国に点在する「第2のエリア51」
世界各国の片隅には、地図に載らない、あるいは近づくことさえ許されない謎の拠点が潜んでいる。
■英国の「巨大ゴルフボール基地」

ヨークシャー州に広がる英空軍メンウィズヒル基地は、通称「英国版エリア51」。敷地内には30もの巨大な球体(レドーム)が林立し、その異様な光景から「ゴルフボール」とも呼ばれる。表向きはテロ組織や麻薬カルテルを監視する電子監視施設とされているが、その実態は謎に包まれている。背後には、アメリカやイギリスなどが運営する国際的な通信傍受システム「エシュロン」の影もちらつく。
■豪州の砂漠に潜むCIAの影

オーストラリア中央部の砂漠地帯に、米豪が共同運営する通信傍受基地「パインギャップ」がある。1970年代、この基地の閉鎖を検討した当時の首相が不可解な形で失脚した背後には、CIAの暗躍があったのではないか、という陰謀論は今も根強い。砂漠の真ん中で、彼らは一体何を傍受し、何を企んでいるのだろうか。
■地図から消された中国の核施設

パソコンのエラーコード「404 Not Found」を彷彿とさせる、中国の「プラント404」。ゴビ砂漠に位置するこの施設は地図に記載がなく、かつて中国初の原子爆弾がここで製造された。現在は放棄されたとされているが、近年の衛星写真からは、すぐ近くに新たな「中国版エリア51」とも呼べる施設が建設中である様子が窺える。