少子高齢化による人材不足を背景に、「外国人採用」の需要が急速に高まっている。都市部に限らず、若手の人材確保が困難な地方企業においても外国人採用の動きが活発化。しかし、多くの企業は関心を持ちながらも、採用プロセスの進め方がわからない、あるいは採用に不安を感じているのが現状である。
こうしたなか、注目を集めているのが、外国人人材紹介で10年以上の実績を誇るマッチングサービス「Stepjob(ステップジョブ)」だ。
今回は、サービス立ち上げから携わり、外国人採用の変遷を見てきたポールトゥウィン株式会社のStepjob事業部部長・行平澄子さんに、外国人材採用の需要増加の背景や課題、そしてStepjobの取り組みについて話を聞いた。

人口減少で外国人採用の需要が増加

少子高齢化により、2050年には日本の生産年齢人口が約3分の2まで減少すると予測されている。国内の労働力を日本人だけで担うことが困難になると予想されるなか、外国人採用への需要が高まっている。外国人採用を後押ししているのが、2019年に創設された「特定技能ビザ」という在留資格だ。
特定技能ビザは、日本国内の人手不足産業で働く、一定の専門性や技能を持つ外国人材を受け入れる制度である。従来の在留資格は専門職やホワイトカラーなどの「高度人材」に限られていたが、特定技能ビザでは建設作業員や介護職員などの「現場作業者」まで対象が拡大された。
制度開始から数年はコロナの影響で1〜2万人程度の増加に留まっていたが、2025年は約30万人まで増加という急成長を遂げている。この急増の理由には、多くの外国人が日本企業を魅力的な就労先として評価している点も挙げられる。
「東南アジアの人材は、母国よりも高い給与水準に魅力を感じているようです。特定技能制度では、外国人労働者に日本人と同等の給与が保障され、労働者の権利も守られているため、働きやすい環境としても評価されています。さらに、多くの国では経験者採用が一般的である一方、日本には新卒から人材を育成する文化があり、就労へのハードルが比較的低いと捉えられているのです。
街の清潔さや治安の良さから、日本は安全で暮らしやすい国というイメージも定着していますね。アジア圏からの人材にとっては、日本は地理的に近く、文化的な親しみを感じる人も多いです。『NARUTO』『ドラえもん』『ちいかわ』といったアニメや漫画、キャラクターやアイドルなどに興味をもって日本語を学んできた人も少なくありません」(行平澄子さん、以下同)
