これに対して私は、セミナーそのもので収益を上げることができるように、セミナーの金額を高めに設定していました。金額は1万円以上として、セミナーそのもので収益を出すのです。つまり、「仮に士業の仕事がこなくてもしっかりお金になる」という結果を求めたのです。そしてもちろんセミナーの中で自分自身が取り扱う仕事の内容も説明します。こういった先に利益が出る仕組みをつくることが、資格起業家の営業スタイルになります。

主な成功例は、セミナー業、コンサルタント業、コーチ業

では、具体的にどのような成功事例があるか見ていきましょう。

(1)セミナー業を中心とするスタイル

1万円から3万円程度の受講料を設定してセミナーを開催します。テーマは士業の仕事に関わるものから、人事制度、組織構築、経営、マーケティングなどです。ある程度高額の受講料を取ることに最初は心理的不安がありますが、その場合は、(1)セミナーの時間を伸ばす、(2)レジュメなど 持ち帰れるものを増やす、(3)後日に個別相談や無料コンサルティングなどを提供することで解消できます。コストもかからないので、もっとも取り組みやすい例です。自分自身ではまだ講師ができないという方は、出版しているビジネスの有名人などに講師を依頼し、講師料を支払って成立させています。

セミナーをすることに慣れてきたら次の段階として、そのセミナーを収録して販売することができます。こうした情報コンテンツを「モノ」にすることによって、商圏の問題をクリアすることができます。士業の依頼は基本的に近い地域からしか発生しませんが、インターネットを通じて教材などの商品を販売することで、地域の壁を破ることができるのです。

(2)イベント型、勉強会型

異業種交流会や、情報交換のための飲み会などを開催するのがイベント型です。一方で、一定のテーマに沿って勉強会を定期的に開催するのが勉強会型です。イベント型でセミナーのような大きな収益を出すのは難しいといえますが、近い距離で人と接することができるため、長期的に続けていくことで紹介が増えていく仕組みです。