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大企業に勤めていても副業が推奨される今、起業に興味を持つ人は増えています。そんな中、常に注目されているのが資格の取得。すでに資格を持っている人はもちろん、資格を取って独立したい人や資格に興味がある人に必読のQ&Aを、経営コンサルタントで士業(特定行政書士)でもある横須賀輝尚氏の著書『資格起業バイブル』から、再構成してお届けします。
資格起業家は、これまでとは違う士業スタイル
Q:資格起業家とは何でしょうか?資格起業家を目指せば成功できるのでしょうか?
横須賀先生の書籍では「資格起業家」という言葉が出てきますが、これはいったい何なのでしょうか?また、この資格起業家を選択すれば、士業として成功できるのでしょうか?横須賀先生の考えを聞かせてください。
資格起業家というのは、これまでの士業専業スタイルではなく、セミナーやコンサルタント業などを積極的に仕掛け、先に利益を上げながら士業の営業も兼ねてしまう営業スタイルです。
これまでは、たとえば広告を出すにしても士業の仕事をダイレクトに取るというものがほとんどでした。しかし、士業の仕事は営業努力がストレートに報われにくい仕事になります。そこで、まずは売りやすいものから提供し、かつ利益を出して士業としての自分を知ってもらおうというものです。
たとえば、私がこれまで数多く実践してきたのがセミナーです。これまで士業がセミナーというと、無料か比較的低額で集客をし、顧問になってもらうというセミナーそのものでは利益を出さない仕組みで実践する人がほとんどでした。この場合のセミナーはいわゆる「フロントエンド商品」というものです。
この方法では、セミナーのクオリティが高く、そしてお客様も「ちょうど士業を探していた」という方に来てもらわなければ顧問は獲得できません。この努力とタイミングが合わさるというある意味神業のような営業スタイルは、可能性を否定することはありませんが、顧問を獲得するまでには辛抱強く待たなければなりません。