プーチン氏の策略はそれにより欧米を交渉の席に引きずり込み、ウクライナ ディールを完成させるのです。そうすればエストニアからは手を引くぞ、と。
もちろん、これは危険な火遊びであり、あってはならないシナリオです。ただ、人間というのは野蛮な動物なのです。そして自分を大きく見せたいのです。プーチン氏は今、背水の陣というより今戦争を止めたら軍人をどう養うか、そこが難問なのです。よって東部ウクライナの完全掌握と共にロシア軍による同地の復興を推進することで軍人の食い扶持を提供するのが私の思いつくストーリーです。
よって第三次世界大戦は起こりうるか、という質問への私の現時点での答えはリスクが高まっており、それはトランプ氏とプーチン氏に委ねられていると考えています。アメリカ外交チームがどれだけ知的に対応できるか次第ですが、トランプ氏がかき混ぜてしまえばプーチン氏としては組みしやすい相手ということになるのでしょう。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年6月11日の記事より転載させていただきました。