まず、マウスモデルを用いた実験であるため、ヒトに完全に当てはまるとは限りません。
また、オレイン酸の量がかなり高く設定されている(研究では摂取カロリーの45%をオレイン酸由来に設定)ため、通常の食生活に当てはめることはできません。

では私たちは、これをどう受け止めればよいのでしょうか?
オリーブオイルは動脈硬化や心疾患予防に良いとされてきた実績があり、すぐに「悪い油」と見なすのは早計です。
しかし、「健康に良いから」といって過剰に使うことは避けた方がよいことは明らかです。
近年では糖質をカットして脂質を大量に摂取するダイエット法にも注目が集まっています。
そうした特殊なダイエットでは、もしかしたらオレイン酸の過剰摂取に繋がってしまうかもしれません。
脂質も糖質も、身体に必要なものです。
しかしその“質”と“量”には注意が必要です。
健康のカギは、摂りすぎず、足りなさすぎず、バランスにあります。
全ての画像を見る
参考文献
Too much “good fat” tells the body to make more fat cells, study finds
https://newatlas.com/diet-nutrition/oleic-acid-fat-cells/
New Research Shows Excessive Oleic Acid, Found in Olive Oil, Drives Fat Cell Growth
https://ou.edu/news/articles/2025/june/excessive-oleic-acid-found-in-olive-oil-drives-fat-cell-growth
元論文
Dietary oleic acid drives obesogenic adipogenesis via modulation of LXRα signaling
https://doi.org/10.1016/j.celrep.2025.115527