S&P 500はじり高となった。一時的に下げたのは月曜6/2と木曜6/5であり、月曜は関税拡大懸念で一時下げたが、またしても押し目買いで押し戻された。
前回の記事で「下値も固まってきており、金曜5/30日足下ヒゲ陽線の下値5843さえもブレイクできないなら、二匹目のドジョウを狙うショートも更に難しくなってくる」と述べた通りである。この時に付けた安値5861は先週のヒゲ安値となった。
レジスタンスとしていた5969は何度も上値を抑えてきたが火曜6/3にはブレイクされている。木曜の下げはもっとアホらしく、マスクとトランプの公開罵倒大会でTSLAが下げたのをきっかけとする。こちらも金曜には買い戻されている。
このように、上値をブレイクしても伸び悩む代わりに下げてもすぐ戻る時間帯が続いている。S&P 500はすっかり(じり高に繋がりやすい)低Volレジームに戻っている。
GS CTAは完全に脇役化する。
BofAのCTAも解読しづらいが要するに買戻しが続く。
一週間遅いがBofAの顧客ごとのフローは機関投資家のやれやれ売り対HFの買戻しと企業の自社株買いが目立つ。
GS PBのHFフローは買戻し道半ばである。
BofAのディーラーガンマは相変わらず、下値の5800近辺でポジティブガンマの山を作った上の軽いポジティブガンマである。そして相変わらず上値ではネガティブガンマとなっており、上昇がショートカバーを呼びやすい構図が続く。
ただ現実には先週のように上値をブレイクしても必ずしもショートカバーに火が付いたわけではなく、代わりにヘッドラインで穴を掘るとそれが毎回ベアトラップになった。
インサイダーは一進一退が続く。
NAAIMは高値圏ながらも反落しており、上値追いまでは正当化しないものの、少しは過熱感が冷めている。雇用の週が終わって次は物価の週であり、水曜6/11寄付き前にCPIがあり、従って火曜6/10は一度ヘッジが入りやすいと思われ、また現に関税の影響が目立つようだとアンチ・ゴルディロックスになりやすいと思われるが、目立たなければただのイベント通過となる。