シルベスク氏は「これまでの人生で扱ってきた隕石の中で、金額的にも科学的にも最も価値が高いものでした」と述べています。

そんな高価な隕石が約80年もの間、専門家の目に触れぬままドアストッパーとして過ごしてきたことは驚きです。

最終的に、持ち主のマズレクさんは隕石を米ミシガン州立大学(MSU)のエイブラムス・プラネタリウム(Abrams Planetarium)に売り渡し、利益の10%はシルベスク氏の所属する地球・大気科学部に譲渡されました。

エイブラムス・プラネタリウムに売却された隕石
エイブラムス・プラネタリウムに売却された隕石 / Credit: Abrams Planetarium

こうしてマズレクさんは一攫千金をものにしましたが、同じようなチャンスは稀ながらも、地上のどこかに転がっているはずです。

先日には、スペイン領のラ・パルマ島に打ち上がったマッコウクジラの体内から50万ユーロ(約7700万円)相当の「龍涎香(りゅうぜんこう)」が発見されました。

龍涎香はマッコウクジラの腸内でのみ産出される結石であり、希少性の高い香料として高値が付きます。

龍涎香はクジラの体外に排出されて海を漂い、浜辺に漂着することがあるものです。

道端や海辺を散歩していて、それっぽい石ころを見つけたときは隕石か龍涎香の可能性もあるので、とりあえずレスキューしておくと、後で幸運が舞い込んでくるかもしれません。

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参考文献

Man Uses Strange Rock as Doorstop For Decades. It Turned Out to Be Worth a Fortune.
https://www.sciencealert.com/man-uses-strange-rock-as-doorstop-for-decades-it-turned-out-to-be-worth-a-fortune

CMU PROF CATCHES A FALLING STAR
https://www.cmich.edu/news/details/cmu-prof-catches-a-falling-star