その後の肩書きはまさに変化の連続。eBayの役員、shopping.comやSkypeのCEO、アメリカン・エキスプレスのコンシューマープロダクト&サービス部門責任者など、名だたる企業でリーダーシップを発揮した。2016年にEtsyの取締役となり、翌年にCEOに就任した。そうした新たな機会に直面するたびに、自分に3つの問いを立ててきたという。
・自分が誇りに思える何かを成し遂げるチャンスがあるだろうか?
・学びの多い仲間と働けるか?
・たとえ失敗しても、最終的に選択肢を広げる、価値あるスキルを身に付けられるだろうか?
「成功すれば本当に重要なことを成し遂げて世界を驚かせることができる。失敗しても新たなスキルを身に付け、多くの選択肢を持つことができる。結局のところそれほどリスクはない」と問いの意義を説明。「これが鍵だ」と語った。
さらに、仕事の選択に際して「充実」と「楽しさ」を区別する重要性にも言及。「振り返ってみて、人生で最もやりがいを感じたのは、決して楽しいものではなかった。挑戦的で、ストレスも多かった。失敗に直面し、それが原動力になった時もあった。振り返ると、あれは私が最も多くのことを学び、今では最も大切にしている瞬間だ」と語った。
最後に、AIの急速な発展により10年後の職業地図さえ描くことが難しい現代において「将来の機会がはっきりと見えないかもしれない」と述べつつ、「みなさんが、それをつかみ、形作り、さらには創造するのだ」と、改めて人生の主役になるよう呼びかけ演説を締めくくった。