ボンネットの見切りの良さが運転のしやすさにつながっている

レクサス GX550 OVERTRAIL+
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

今回試乗したのは、車両本体価格1195万円のOVERTRAIL+です。 インテリアはクルマとドライバーが直感的につながり、より運転操作に集中できるコックピット思想「Tazuna Concept」のもと、視認性と操作性の良さを確保。 全幅2mという大きなボディのGXですが、運転席からは車幅がつかみやすい工夫が施されており、非常に運転しやすいのが特徴です。 とはいえ取り回しやすさの指標となる最小回転半径は6.0mなので、狭い場所での車庫入れなどは多少戸惑うことがあるかもしれません。 高出力な3.5L V6ツインターボエンジン+10速ATのパワートレインは、車両重量約2.5トンというヘビー級のボディをスムーズかつ静かに加速させます。 本格オフローダーに多い加速時の前後方向そしてコーナリング時の横方向の揺れは抑えられており、GXでは質感の高い乗り味を享受できます。 おおきな凹みがあるような荒れた路面でも、サスペンションはしっかりと路面を追従。オンロードでもオフロードでの走行性能の高さを体験することができました。 最近、レクサスのSUVであるRXにも乗る機会がありましたが、クロスオーバーSUVらしい乗用車然としたRXの乗り味に対し、GXはラダーフレームを基本としていることもあり懐かしいクロカン4WDのそれ。しかし、GXは足まわりに電子デバイスを搭載することで質感を上げてオフローダーらしさを上手に消しています。 もちろんオフロードに入れば、一流のクロカン性能を発揮。GXは、異なる方向性を持った高性能の2台のクルマが1台にまとめられた印象です。 試乗で気になったのは、高速走行時の風切り音。また、ドライブモードをスポーツSに切り替えたときのタコメーターの表示が回転数に合わせて赤くなること。レッドゾーンと同じ色なので、一瞬戸惑いました。

本格クロカンSUVというキャラクターを考えれば上々の実燃費

レクサス GX550 OVERTRAIL+
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

約200kmを走行した実燃費は6.6km/Lというもの。この数字だけを見ると驚くかもしれませんが、カタログ燃費は8.1km/Lなので及第点以上といえるでしょう。 UXからLX、BEVのRZまで、SUVを幅広くラインナップするレクサスが、プレミアムオフローダーのGXで、メルセデス・ベンツ Gクラスやランドローバー ディフェンダーのマーケットに割って入ることで、どれだけシェアを奪うことができるのか?いまから興味が尽きません。