さて、そろそろ本命に取り掛かる。最近はチヌがさっぱりワームに食わなくなってしまったので、メバルのプラグを遠投して引いてくる。もっともホットな足元の釣りは最後まで残しておくつもり。というのも、オープンに投げているとよくシーバスもつくのだ。

プラッギング開始から1時間弱。アタリはいくつか感じながらノセきれない…と思っていたら、キャストしてから巻き出し一発でドンッと鈍い引き込みがきた。

ドラグがジリジリと鳴って、ヒット。もちろん細イトでの釣りなので、ドラグを出しまくって、相手に主導権をやりながらやり取りする。クルクルと回ったり、沖へ向かって走ったりと、なかなか面白い引きを見せてくれた。

メバリングタックル流用のチニングで47cm頭に良型チヌ2尾をキャッチ【大阪南港】1匹目のチヌ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

一尾目。45cmくらいだ。もちろん上出来のサイズだが、この上がやはり欲しい。手早く写真撮影を済ませて海に返すと、「慣れてますね」と隣のアングラーに笑いながら話しかけられた。私は本当にすんなりと潔く魚を返すので、そんな姿がかえって嫌味に映ったのかもしれない。

ラストにサイズアップ

しかしこのあとなかなかアタリが出ない時間が続く。昨日は酒を飲みすぎたこともあって、ちょっと疲れも出てきた。座って飲み物を口にし、休憩。それからようやく、温めていた足元を打つことにした。二往復して、アタリ皆無。うーむ。ここまでか。

しかし諦めかけたそのとき、堤防の付け根の壁に向かってキャストして巻きだしたところで、バシャンと派手な捕食音を上げて食いついてきた。グググとこいつ、なかなか引きやがる。少なくともキビレではない、シーバスかな?とまで思うような痛烈な手応えだ。

上がってきたのは、47cmとサイズアップした本チヌ。なかなか精悍な顔つきをしたクールな一尾だ。

メバリングタックル流用のチニングで47cm頭に良型チヌ2尾をキャッチ【大阪南港】ラストのチヌ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ここで納竿とした。おそらくこれ以上やっても伸びなかっただろう。しかし、どうにもサイズに苦笑させられる春である。先日もシーサイドコスモで49cmまでは釣ったが、50以上が出ない。もう3年近く会っていないのではないだろうか?そのうち出るとは思いながら、いつまでも仕留められないもどかしさ。