バーンスタイン氏によると、イメージと言語は過剰に活動している脳を落ち着かせることのできる「副操縦士」のようなものです。
エレベーターは「休息状態に入る」ことを視覚的かつ物理的に表現しており、これをイメージすることで、心を落ち着かせ、再び睡眠状態へと入ることができるというのです。
そしてバーンスタイン氏は、このエレベータートリックに加え、ある短いフレーズを繰り返すことを勧めています。
「This thought can wait」──脳を落ち着かせるフレーズ
エレベータートリックに慣れてきたら、ぜひ一緒に試してほしいのが、心の中で唱える4語からなるフレーズです。
それは「This thought can wait(あとで考えればいい)」というシンプルなもの。

このフレーズは、呼吸に合わせて唱えるのが効果的です。
ゆっくりと息を吸って吐きながら、心の中で「あとで考えればいい」と、リズムに合わせて唱えるのです。
これを必要に応じて何度か繰り返すことができます。
もし、この最中にぐるぐると別のことを考えてしまっても問題ありません。
心を落ち着かせて、再びこのフレーズを唱えると良いのです。
この言葉が効果的なのは、「暴走する思考」と戦うのではなく、「それはあとで考えれば大丈夫」と、脳を自然に納得させることができるからです。
「今じゃなくていい」と思えるだけで、思考の緊急性が解除され、自然と意識が静まっていきます。
また非常に短いフレーズなので、たとえ午前3時でも思い出せて、簡単に唱えられるというメリットもあります。
では、エレベータートリックとこのフレーズを組み合わせるとどうなるでしょうか。
エレベータートリック+フレーズ──2つを組み合わせる具体的な手順
