世界にはいろんなネコ科の動物がいますが、私たちが思い浮かべるイエネコやライオン以外にも、驚くほどバリエーション豊かな野生の猫たちが存在します。
南アメリカに生息する不思議なネコ科動物「コロコロ」という種をご存じでしょうか。
2025年5月、チリの自然保護区に設置されたカメラが、ペアで活動するコロコロの姿を捉えました。
この貴重な映像は、現地の保護団体「コロコロ・プロジェクト」によって公開され、動物愛好家の注目を集めています。
目次
- 謎多き南アメリカのヤマネコ「コロコロ」とは?
- 保護団体によって「コロコロのつがい」の映像が公開される
謎多き南アメリカのヤマネコ「コロコロ」とは?

コロコロ(学名:Leopardus colocola)は、南アメリカ原産の小型ネコ科動物で、「パンパスネコ」とも呼ばれています。
パンパスという名は南米・アルゼンチン中部に広がる草原地帯「パンパ」から来ていると言われています。
現地ではコロコロと呼ばれているようです。
ちなみにコロコロはパジェロキャットという別名もあり、三菱自動車工業の『パジェロ』の名前の由来にもなっています。
ある意味、コロコロのことは「誰もが知っている」と言えますね。
コロコロは、体長は約46〜75cm、尾の長さは約25cmで、体重は3〜7kg程度。
見た目はイエネコによく似ていますが、実際にはまったく異なる生態を持つ野生のネコ科動物です。
その最大の特徴は、毛皮の模様の多様性です。
コロコロは、住んでいる地域や個体によって模様が大きく異なり、縞模様を持つもの、斑点模様のもの、ほとんど模様のないものなどが存在します。
これまでに少なくとも6種類の毛皮パターンが確認されており、分類上も混乱を招いてきました。
そのため、かつては複数の種に分けられるべきだという意見もありましたが、現在は一つの種として扱われています。
