となると、普段飲むコーヒーを自分の意志でカフェインレスに切り替える場合は、「自分がカフェイン抜きを飲んでいる」ことに気づいているため、もしかしたら認知機能の改善効果が見られなくなるかもしれません。
その点は今後の調査が必要です。
しかし今回のように「カフェインレスコーヒーでも認知機能の改善効果が見られた」のは驚くべき成果です。
カフェインはあまり過剰に摂取しすぎると、心拍・血圧の上昇、利尿作用と脱水、不眠・睡眠の質の低下、不安・イライラ・焦燥感、依存症などの弊害が現れる可能性があります。
なので例えば、パートナーに準備する朝食のコーヒーをこっそりカフェインレスにすると、認知機能の向上効果はそのままに、パートナーの心身の健康を改善できるかもしれません。
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参考文献
New research shows decaf coffee can mimic caffeine’s effects in habitual drinkers
https://www.psypost.org/new-research-shows-decaf-coffee-can-mimic-caffeines-effects-in-habitual-drinkers/
元論文
The complexity of caffeine’s effects on regular coffee consumers
https://doi.org/10.1016/j.heliyon.2024.e41471
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部