ペルーで発見された、まるで地球外生命体のような姿をした「エイリアンミイラ」。このミイラの正体をめぐり、長年続いてきた論争に新たな火種が投じられた。ジャーナリストでUFO研究家のハイメ・マウサン氏らがナスカ砂漠で発見したこれらのミイラについて、調査チームが「100%本物である」と主張する新たな分析結果を発表したのだ。しかし、これまでの外部の科学者による分析では「動物の骨で作られた人形」と結論付けられており、意見は真っ向から対立している。

ミイラ「マリア」と「モンセラート」の死因に迫る新分析

 今回、調査チームが焦点を当てたのは、「マリア」と「モンセラート」と名付けられた2体のミイラだ。彼女たちは1200年以上前に死亡したと推定されている。報告によれば、2体とも女性で、死亡時の年齢はマリアが35歳から45歳、モンセラートが16歳から25歳とされている。

 マリアの遺体を調査した結果、骨盤下部に深い切り傷や噛み跡、あるいは打撲痕のようなものが見つかったほか、爪で引っ掻いたような複数の裂傷も確認されたという。一方、モンセラートのCTスキャンでは、胸部、特に第5肋骨と第6肋骨の間を刺されたことによる傷が死因である可能性が示唆された。

ペルーの「エイリアンミイラ」論争再燃か?研究チームが「100%本物」と主張する新証拠。しかし…
(画像=画像は「Daily Mail Online」より、『TOCANA』より 引用)

 調査を率いる専門家、ホセ・サルセ医師(元メキシコ海軍医療部長)は、「これらは、これらの遺体がかつて生きていた100%本物の有機体であるという、明確かつ反論の余地のない証拠のさらなる一部だ」と英DailyMail.comに語っている。サルセ医師は、これまで21体の奇妙な遺体を分析し、指紋、骨の摩耗、歯の構造、筋肉の解剖学的特徴、内臓などを確認してきたという。

 今回の最新分析は、これらの「ミイラ」とされるものの死因について新たな洞察を提供するものだが、この研究はまだ独立した専門家による査読を受けていない点には留意が必要だ。両方のミイラは、細長い頭蓋骨、3本指の手足、そして心臓、肝臓、腸などの内臓を持っていたと報告されている。

 マリア(身長約168cm)のCTスキャンでは、噛み跡、骨折、組織内の血栓、そして内臓損傷の兆候が明らかになった。サルセ医師のチームは、骨盤下部近くに大きな切り傷を発見し、さらに噛み跡や打撲痕と思われるもの、そして複数の小さな刺し傷も確認したという。これらの傷は尾てい骨から股関節まで及んでおり、皮膚と皮下脂肪が取り除かれ、尾てい骨の椎骨2つが折れていた。また、ジグザグ状の傷跡は、マリアが崖から転落し、落下中に岩にぶつかった可能性を示唆しているとチームは述べている。

ペルーの「エイリアンミイラ」論争再燃か?研究チームが「100%本物」と主張する新証拠。しかし…
(画像=画像は「Daily Mail Online」より、『TOCANA』より 引用)

 モンセラートの場合、研究者たちは、長期間にわたる深刻な外傷が死因であると仮説を立てている。画像には肩甲骨や肋骨の骨折を含む複数の骨折が写っていた。彼女は死亡時、背中を硬い表面に押し付けられた状態で立っていた可能性が高いという。骨折部分に仮骨(治癒過程でできる新しい骨組織)の形成が見られないことから、これらの損傷は短時間のうちに、あるいは死後に生じた可能性があるとチームは指摘している。

ペルーの「エイリアンミイラ」論争再燃か?研究チームが「100%本物」と主張する新証拠。しかし…
(画像=画像は「Daily Mail Online」より,『TOCANA』より 引用)