■イベント1週間前に「濃姫」が逮捕
「濃姫まつり」の歴史について、会長・佐藤氏は「岐阜には『ぎふ信長まつり』と『道三まつり』という二大英傑にまつわるお祭りがありますが、信長の妻であり道三の娘の濃姫(帰蝶)のお祭りが無く、女性を称えるお祭りが無いのは寂しいと思い、自分で作ろうと思ったのがスタートです。当時、アイドルイベントを主催していた人物と一緒に発足しました!」と、振り返る。
このように、当初は「女性が輝ける」「女性をもてなす」といったテーマに、重点を置いていたイベントなのだ。そして、2019年に開催された記念すべき第1回の「濃姫まつり」を悲劇が襲う。
佐藤氏らは初代濃姫を看板にしてイベント準備をしていたのだが、なんと開催1週間前、翌年の大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)で濃姫を演じる予定だった女優・沢尻エリカが逮捕されるという、センセーショナルな事件が勃発。
そのため、テレビ局を含む各方面から「濃姫が逮捕されましたが、濃姫まつりは開催するのですか?」という問い合わせが多数寄せられたという。イベントの象徴たる「濃姫」にネガティブなイメージがついてしまったのは、あまりにも致命的である。

(画像=『Sirabee』より引用)
しかし、佐藤氏たちは逆転の発想で「ピンチをチャンスに」と考え、イベントを中止するどころか積極的にPRを重ね、無事にイベントを開催したのだった。