分かりやすく順位付けができることから、男性の場合それぞれが過剰に自分が上位であるとアピールする必要もなく、マウンティングそのものが起きにくいことも考えられます。

女性同士でマウンティングが起きやすいのは、それぞれが持つ価値観の多様さ、単純に優劣がつきにくい三すくみ状態などが影響しているのではないか、と研究者は指摘します。

今回の研究を聞いていると、家族との幸せエピソードをブログに上げただけの元アイドルが、鬼のように叩かれてしまう現象にもある程度納得ができます。

今後の展望・マウンティングに負けないために

マウンティングをされたと感じると、人は多少なりともストレスを感じます。

しかし、人によって何をマウンティングと感じるのか異なることもあり、一概に「マウンティングはやめよう」といっても解決しないでしょう。

そもそもですが、マウンティングをしている方は無意識であるパターンも少なくなく、ただの世間話をマウンティングにとらえてしまう可能性もあります。

「マウンティングはよくないこと」と啓蒙したとしても、何も変わらないこともあるでしょう。

そこで、マウンティングからのストレスを軽減するためには、「マウンティングをされたと感じる人」の防衛が必要です。

そのために、今回分類したマウンティングエピソードを使い、それぞれどのようなエピソードでどの程度不快に思うのか階層表の作成が役立つのではないか、と期待されています。

この階層表と自分自身の回答を比較することにより、自分がどのようなマウンティングにどのように弱いのか把握可能です。

事前に自分が傷つくポイントが分かっていれば、苦手は話題になったらトイレに退避するなどして防御することができるようになるでしょう。

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参考文献

「私、今マウンティングされた?」なぜ女性同士がマウントを取り合うのか。臨床心理学者・森裕子さんインタビュー
https://yoi.shueisha.co.jp/body/mentalhealth/5915/