製品販売のポートフォリオが大きい
CTCの特徴として、ビジネスモデル別売上収益としては「製品販売」が全体の約4割を占める点があげられる。
「前身の伊藤忠テクノサイエンスはもともと米国から最先端のIT製品を輸入して日本でお客様用にカスタマイズして販売するという事業がメインであり、その流れをくむ製品販売事業が現在でも脈々と続いています。06年にCRCソリューションズと経営統合してからはシステム開発やクラウドサービスなども手がけています。製品が売れることで保守・運用も同時に伸び、すべてのビジネスモデルがしっかりと拡大してきています。
当社はSIer業界では珍しいビジネスモデルであると考えております。システム開発や、保守・運用、クラウドなどのサービスも提供しておりますが、なかでも製品販売のポートフォリオが大きいというのは、差別化の要因です。
09年ぐらいからクラウドサービスが拡大しはじめたところで、ハードウェア販売の縮小を懸念して、多くの企業が製品販売の比率を見直す動きがありました。当社は引き続き米国の最先端技術を発掘して、製品販売をしっかり伸ばしていくことに注力してきた結果、売上が右肩上がりで成長して過去最高の更新につながったと考えています。一方で、上流工程の付加価値の高いビジネスを伸ばしていく戦略を実行し、実績も積み上がりつつあり、ビジネスモデルの進化も着実に実施しています」
25年3月期決算資料のなかには「(25年度に)トップSIerとしての地位を確立する」との文言が見られるが、業界1位を目指すという意識は社内で強いのか。
「やはりナンバーワングループというのを強く意識しております。売上収益では競合他社さんを上回る計画となり、トップSIerとしての立ち位置を確立することを目指しています」