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連続爆発モデルのしくみを解剖 / Credit:Canva
2025/05/25
ビッグバンは存在しない? 新理論は宇宙が“連続爆発”で生まれたと主張
- 連続爆発モデルのしくみを解剖
- 連続爆発の影響が暗黒物質と暗黒エネルギーを“演じる”
- 検証可能な“もう一つの宇宙”が描かれる
連続爆発モデルのしくみを解剖

「宇宙は一度きりの大爆発(ビッグバン)から始まった」というのが、これまで最も広く受け入れられてきた見方です。
実際、ビッグバン理論は多くの観測(宇宙背景放射や元素合成、銀河分布など)と整合性が高いとされてきました。
しかし一方で、“暗黒物質”や“暗黒エネルギー”といった未発見の存在を前提にしないと、なかなか説明がつかない謎も数多く残っています。
「ビッグバンはあったけど、その後の物質やエネルギーは常に同じように広がっているわけではないのでは?」という問いは、近年ますます注目を集めるテーマの一つとなっています。
その中で注目を浴び始めたのが、「単発のビッグバンではなく、何度かにわたる離散的な爆発(バースト)が宇宙を成長させてきたのかもしれない」という新モデルです。
もしこれが正しければ、暗黒物質や暗黒エネルギーが常時存在するわけではないのに、観測される膨張の歴史や巨大な構造形成を説明できる可能性がある、と主張しています。
以下では、この「段階的バースト」モデルを大まかに“5つのステップ”に分けてご紹介します。
あくまでイメージ重視の解説ですが、ビッグバン理論との相違点を比較しながら読むと、その発想のユニークさが見えてくるはずです。
第一段階:長い静寂期
通常の物理法則が働く限り、宇宙はごく緩やかに膨張していきます。
ここでは“暗黒エネルギー”や“暗黒物質”と呼ばれる不可思議なものは見当たりません。
私たちが知る銀河や恒星、ガスといった通常の物質だけが存在しており、時間の経過とともに少しずつ空間の広がりを感じる――そんな状態が長く続くのです。
第二段階:突然訪れる“大バースト”