しかし想定していたメジロ(3~4kg)とは比べものにならない引き、結局PE2号リーダー30lbのタックルでは止める事ができずラインブレイク、和歌山県南部の高いポテンシャルの洗礼を浴びる結果となってしまった。この日の夜は悔しさのあまり大物を逃す悪夢を二回も見る程であった。

ブリをキャッチ

翌日も釣り場に出向き、聞いた話では8kgから最大10kgまで入るブリクラス。このタックルでは獲れないと思い、タックルを見直し出直すことにした。

そして夢にまで出たバラシから2日後、リベンジに成功しショアからの青物では自己ベストとなるブリのキャッチに成功した。そんな青物ラッシュに沸く近場の釣り場に通う内にいつしか地元の常連さん達と顔馴染みになっていった。

「また明日くれば良い」一級釣りポイントの近所に移住したら心優しいアングラーになれたブリキャッチでリベンジ成功(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

憧れた釣り人に近づけた

地元の方でも今までに無いという青物ラッシュ。週末には県外からの遠征者も来て、釣り場は混雑していた。釣りたい気持ちは山々だが、ブリクラスを一人で食べるのはなかなか大変である。

「また明日くれば良い」一級釣りポイントの近所に移住したら心優しいアングラーになれたブリの刺身(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

この日は青物狙いで混雑するなか、家に在庫がある私は常連さん達と談笑しながらアジを釣って遊んでいた。ブリクラスが入るネットは用意しておき、誰かがヒットした際はランディングのサポートに回った。

「また明日くれば良い」一級釣りポイントの近所に移住したら心優しいアングラーになれたブリ大根(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

心が広くなった

ナブラが起き出した頃、一組の遠征者が挨拶してくれたので場所を譲り見物していると、見事にヒットに持ち込んだ、ランディングのサポートに回り、無事キャッチ成功。

満面の笑みで「ありがとうございます」と言われ、共に感動していた。ふとエギングに夢中だった若い頃、「地元でいつでもこれるから」と場所を譲ってくれたアングラーを思い出した。私も移住をきっかけに、意識せずとも若い頃に憧れたアングラーになっていたのだ。