宇宙環境に“適応”する驚異の遺伝子変異

 分析の結果、「N. tiangongensis」は宇宙の極限環境に適応するための遺伝子を獲得していることがわかった。その特徴としては、以下のようなものがある。

酸化ストレスへの耐性を高める遺伝子

放射線ダメージの修復能力をもつ遺伝子

ゼラチンを分解して炭素や窒素を吸収し、バイオフィルム(微生物膜)を形成する能力

 この細菌を通じて宇宙における微生物の管理・制御方法を深く理解し、今後の有人探査の設計にも大きく活かされる可能性がある。