スマートフォンが普及し、誰もが手軽に写真を撮れるようになった現代。しかし、中には特別な重みを持つ写真が存在する。それは、被写体が亡くなる直前に撮影された「最後の写真」だ。危険な行為の最中に撮られたもの、あるいは、何気ない日常の一コマが、その人物の最期の姿として記録されたもの。これらの写真の背景を知ることは、彼らが生きた証に光を当て、その記憶を心に刻むことにも繋がるだろう。ここでは、死の直前に撮影されたいくつかの写真と、そこに秘められた物語を紹介する。

アラスカの荒野に消えた冒険家:クリストファー・マッカンドレス

最後の1枚…冒険家、ダイバー、そして危険なセルフィー。世界を震撼させた「死の直前の写真」とその物語
(画像=マッカンドレス最期の写真(CNU図書館提供 / フェアユース),『TOCANA』より 引用)

 クリストファー・マッカンドレスは、孤独な放浪生活を愛した冒険家だった。1992年、彼はわずかな食料と共にアラスカの原野へと足を踏み入れた。自給自足の生活を目指したが、アラスカの厳しい自然は彼の命を奪った。飢えとその他の要因が重なり、やせ細って亡くなった彼の遺体は猟師によって発見された。彼が最後に自分自身を撮影した写真は、厳しい自然と対峙した彼の孤独な挑戦を物語っている。

 彼の挑戦は映画にもなっている。

最後の1枚…冒険家、ダイバー、そして危険なセルフィー。世界を震撼させた「死の直前の写真」とその物語
(画像=画像は「Amazon」より,『TOCANA』より 引用)