ミャンマーを襲った壊滅的な地震の最中、地球の地殻が裂け、大地がずれる瞬間瞬間を捉えた恐るべき監視カメラ映像が公開された。このような劇的な地表の変動は通常、地震発生の瞬間に体験されるか、事後に測定されるものであり、その瞬間が映像として記録されることは極めて稀だ。

マグニチュード7.7「スーパーシア地震」の脅威

 2025年3月28日、ミャンマーをM7.7の地震が襲い、3700人以上が死亡、数千人が負傷した。震源の深さはわずか10キロメートルと浅く、断層破壊は460キロメートル以上にも及んだ。この「スーパーシア地震」と呼ばれる、断層の破壊が地震波より速く伝わる稀なタイプの地震は、地表に亀裂を生じさせ、場所によっては6メートル以上も地面がずれるという甚大な被害をもたらした。

 統計の数字を読むのと実際にその現象を目の当たりにするのとでは、衝撃の度合いが全く異なる。ミャンマーのタッパンワー太陽光発電所に設置された監視カメラが、まさにその瞬間を捉えていた。この映像は、Htin Aung氏によってFacebookに投稿され、世界中に衝撃を与えている。

 映像は穏やかで心地よさそうな昼下がりから始まる。しかし、徐々に揺れが激しくなり、茂みがざわめき、門がひとりでに開く。ここまでは、よくある地震の光景だ。だが、14秒あたりで事態は一変する。巨大な亀裂が走り、画面の右側の地面全体が数秒間にわたって不気味にずれるのだ。Aung氏によると、地面は約3.6メートルも移動したという。

 地震後の地表の爪痕は目に見えるものだが、このような地殻変動がリアルタイムで起こる様子は、まさに戦慄すべき光景だ。これは地表断層破壊が映像で捉えられた初めての事例、あるいは少なくとも、これまでに記録された数少ない事例の中でも比類なきものと言えるだろう。コロラド州立大学の地球物理学者リック・アスター氏は、「大型地震による地表破壊がはっきりと映像で記録された極めて稀な事例」と語っている。