不可解な遺体と公式見解―深まる謎

 当時の公式な検死結果では、ハイカーの大部分は低体温症で死亡したと結論付けられている。しかし、この事件にはあまりにも不可解な点が多すぎる。一部の犠牲者が負っていた説明不能なほどの重傷、テントが内側から引き裂かれ、そこから最大1マイル(約1.6キロメートル)も離れた場所で、様々な衣服の状態(中にはほぼ裸に近い状態も)で発見された遺体――特に、若い女性の遺体からは眼球と舌が失われていたという衝撃的な事実は、長年にわたり突飛な説が飛び交う原因となってきた。

 1959年5月、スヴェルドロフスク州検察庁は、「圧倒的な自然の力」が原因であるとして、この事件の犯罪捜査を終結させた。しかし、世間の関心は薄れることなく、数多くの訴えが寄せられた結果、2018年に検事総長府が事件の再捜査を開始。悲劇から60年目にあたる2019年2月には、代表者が犯罪要素は発見されず嵐や雪崩といった自然現象が依然として主要な説であると発表している。

 バルトロメイ博士の新説は、このディアトロフ峠事件の謎を解き明かす新たな鍵となるのだろうか。それとも、また一つ、深い闇に包まれた仮説として歴史に名を刻むだけなのだろうか。65年の時を経てもなお、ディアトロフ峠は静かにその謎を語り続けている。

提供元・TOCANA

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