「高利回り商品」の罠に注意する 特に注意すべきなのが、ポンジ・スキームなどの投資詐欺です。消費者庁によると、投資詐欺の被害額は年間約2,000億円に上り、その多くが40代以上の世代が被害者になっています。「年利30%」「元本保証」「確実に儲かる」といった甘い言葉には要注意です。

不動産投資は「リセールバリュー」を重視する 不動産は「住む」だけでなく「資産」としての側面も考慮すべきです。その際に重要なのが「リセールバリュー」です。不動産の場合は立地や建物の質、周辺環境などによって将来の価値が大きく変わります。国交省の調査によれば、都心部の優良物件と郊外の一般的な住宅では、20年後の資産価値に最大で70%もの差が出ることもあります。

「複線型」の資産構築を目指す

40代・50代の資産形成で重要なのは、「すべての卵を一つのカゴに盛らない」という多様化の原則です。現金、株式、投資信託、不動産など、異なる資産クラスにバランスよく投資することで、リスクを分散しながら資産を育てていきましょう。

そして最後に、資産形成は一朝一夕でできるものではありません。焦らず、コツコツと、そして何より「自分自身の知識」に投資することから始めてみてください。それこそが、お金持ちの人々が当たり前のように実践している「お金の哲学」です。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)