移動したのは、鳥羽市街が見える湾奥のポイント。定期船のアナウンスが聞こえるほどの近さだ。初めて来た人なら、こんなトコで本当にタイが釣れるの?と聞きたくなるような岸から近いポイントだ。
ただし、菅島、答志島に囲まれ3方向から寄せる潮で、流れは非常に複雑。にわかには信じがたいが、岸からすぐ近くのそんな流れの中に良型マダイが潜んでいるのだ。
シンカー80gでじっくり攻めていくと、相も変わらず私はショートバイトとバラシの連続。3本フックを入念にチェックするが、ハリ先もなまっていないし歪んでもいない。
良型ヒットするもバラシ
そんななか、数回目の流しで私に待望のビッグヒット。ガガンッときて直後に一気に5mほどラインを引き出した。こんなファイトをするのは間違いなく良型。
潮に乗った分を差し引いても、十分すぎるサイズと踏んだ。何度も首振りを見せるたびに、バレないかもうヒヤヒヤ。こんな心臓に悪いタイラバはなかなかないだろう。
一進一退の攻防の末、後少しでリーダーが入るというところまできた。ここまでくれば大丈夫だろう……と思った矢先、ティップが勢いよく跳ね上ってしまった。もう言葉なさすぎて、ぼうぜんとしている横で出口名人も残念そうな顔。
最後を飾った50cmマダイ
その直後、トモの森国さんのリールからドラグ音。こちらもサイズが良さそうだ。やがてネットインしたのは、50cmクラスの見事なマダイ。会心の1匹に笑顔がこぼれる森国さんだった。
そしてここで終了。船中釣果はマダイ8匹だったが、バラシは数えきれないほど。私にいたっては10発以上アタリがあったのに、取り込めたのは1匹だけ……。毎回のことだが、丸安丸へ来ると抱えきれないほどの宿題を持ち帰ることになる。

今後の課題
さて、この鳥羽沖でのタイラバ、今回のようにバラシ対策、急潮対策は必須となる。まず急潮対策としては重めのタングステンシンカー、PEライン0.6号という細ラインの使用が必須。あとは着底の合図を見逃さないように、フォール時はラインの動きや感覚をしっかり把握しておくことだ。