適切なホームケアには、子どもの健康を守るだけでなく、家族全体にとっての利点があります。
まず、親の自己効力感が高まります。子どもの健康管理に成功体験を積むことで、育児に対する自信が生まれ、不必要な不安や心配が軽減されます。
次に、仕事と家庭の両立がしやすくなります。軽度の症状を早期に対処することで、長期の欠勤や看病による仕事の中断を防ぐことができます。共働き世帯が増加する現代社会において、これは非常に重要な要素です。
さらに、子どもの体調不良時に適切なケアを提供することで、親子の信頼関係も深まります。子どもは「具合が悪いときは親が守ってくれる」という安心感を得られるのです。
家庭でのケアは決して専門的な医療行為の代替ではありません。しかし、親による適切な初期対応が、子どもの健康を守り、家族全体の生活の質を高める重要な役割を果たしているのです。日々の小さな気づきと対応が、子どもの健やかな成長を支える大きな力となるでしょう。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
■
22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)