すると一部の動物たちは「他者を食べる」という選択肢をとりはじめ、多細胞動物の世界に喰う食われるの関係が発生しました。

カンブリア紀になるとアノマノカリスのような巨大な肉食動物も誕生します。

しかしエディアカラ生物群は捕食者たちに対して無力でした。

彼らには身を守るための硬い体も、捕食者から逃げるための俊敏な筋肉もなかったからです。

結果、エディアカラ生物群の多くは狩り尽くされ、絶滅してしまいました。

生物たちは故郷の楽園を狩場にすることで、新たな時代に生き残ったのです。

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参考文献

Life on Earth didn’t arise as described in textbooks
https://science.ku.dk/english/press/news/2023/life-on-earth-didnt-arise-as-described-in-textbooks/

元論文

Widespread seafloor anoxia during generation of the Ediacaran Shuram carbon isotope excursion
https://doi.org/10.1111/gbi.12557

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部