トルコの高山地帯に横たわる謎めいた地質構造物。一部の研究者たちは、これこそが旧約聖書に登場する「ノアの方舟」の残骸ではないかと信じている。聖書によれば、この巨大な船は4300年以上前、壊滅的な大洪水から人類とあらゆる種類の動物を救ったとされている。そして今、アララト山近くのドゥルピナール地層で活動するアメリカの研究チームが、この山中に角張った構造物と空洞が存在する証拠を発見したと発表し、世界に衝撃を与えている。
地中レーダーが捉えた「方舟」の痕跡
独立研究機関「Noah’s Ark Scans」のアンドリュー・ジョーンズ氏は、地中探査レーダー(GPR)を用いて、この地層の中心部を貫く約4メートルのトンネルらしきものを検出した。
さらに、このスキャンでは地表下に3つの層が確認され、これは聖書にある「方舟には3つの甲板があった」という記述と一致するという。創世記6章16節には、「方舟に屋根を作り、上へ一キュビトにそれを仕上げ、方舟の戸口をその横に設けよ。それを低い層、第二の層、第三の層で作れ」と記されている。そして、チームのGPRデータの新たな分析により、船の中央および側面に廊下または通路が走っていることが判明したと主張している。
ジョーンズ氏はクリスチャン放送ネットワーク(CBN)に対し、「完全に保存された状態を期待しているわけではありません。残っているのは化学的な痕跡、木片、そして地面に残された広間の形状です」と語った。これまでのスキャンでは、地表下約6メートル(20フィート)の深さまで角張った構造物が確認されており、これらは甲板状のプラットフォームの下にある部屋を表している可能性があるという。創世記6章14節では、聖書は方舟について「ゴフェルの木で方舟を作り、方舟の中に部屋を作り、内外を瀝青で塗れ」と記述している。

