言語の普遍的法則「ジップの法則」

 この謎多きヴォイニッチ手稿を分析する上で興味深い発見があった。それは、この手稿が「ジップの法則」に従うということだ。ジップの法則とは簡単に言えば、どんな言語においても単語の出現頻度とその順位の間に特定の統計的関係が見られるという法則である。最もよく使われる単語は、2番目によく使われる単語の約2倍、3番目の単語の約3倍…というように出現頻度が続く。

 この法則は英語だけでなく、ヒンディー語、フランス語、中国語、スペイン語など、調査されたほぼ全ての既知の言語で確認されている。驚くべきことに、まだ解読されていない言語、そしてヴォイニッチ手稿の単語群もこの法則に従っているように見えるのだ。

ヴォイニッチ手稿は本物の言語か?“ジップの法則”が示す驚くべき可能性
(画像=ウィキペディア(30ヶ国語版)における単語の出現頻度 SergioJimenez – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる,『TOCANA』より 引用)
ヴォイニッチ手稿は本物の言語か?“ジップの法則”が示す驚くべき可能性
(画像=『TOCANA』より 引用)