過去にもあった「謎の球体」騒動と、マウサン氏の影

 実は、このような「謎の球体」騒動は今回が初めてではない。1974年にアメリカのフロリダ州で発見された「ベッツ・ミステリー・スフィア」も、当初は「ひとりでに転がる」「奇妙な音を発する」などとされ、地球外文明の遺物ではないかと大きな話題を呼んだ。しかし、海軍による詳細な分析の結果、地球起源の金属球であり、最終的には工業製品の「逆止弁」と同一のサイズ、重量、組成であることが判明している。このベッツの球体についても、近年、新たな科学的分析が行われるという話があったが、具体的な進展は伝えられていない。

 ブガの球体の調査を主導するハイメ・マウサン氏は、過去にもUFO関連の発表で物議を醸してきた人物だ。気球を「UFO編隊」として紹介したり、最近ではナスカのいわゆる「地球外生命体のミイラ」に関する調査でも、その信憑性に疑問符が投げかけられている。こうした経緯から、今回のブガの球体に関する発表も一部では懐疑的に受け止められているのが現状だ。球体の話が最初に広まったのが探知機製造会社のYouTubeチャンネルであったことや、落下前後で球体の外観が変化したとされる点なども、マーケティング戦略や何らかの作為を疑う声を大きくしている。

UFO?コロンビアに落下した謎の金属球「ブガの球体」 X線分析結果に専門家から疑問の声
(画像=画像は「Portal Vigília」より、『TOCANA』より 引用)