夜のエギングといえば「常夜灯の下が鉄板」と思われがちです。確かに、光のある場所にはベイトが集まりやすく、アオリイカも寄ってきやすい傾向にあります。しかし、果たして本当に「光がなければ釣れない」のでしょうか?自分自身の釣行経験の中で、常夜灯のまったくない真っ暗な海岸でしっかり釣れたことがありました。今回は、その時の実体験をもとに、「エギングにおける明暗」について考えてみたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター新田貴史)
「常夜灯=釣れる」?
常夜灯の周辺は、プランクトンが集まりやすく、小魚(ベイト)もそれを求めて寄ってきます。
その小魚を捕食するアオリイカもまた、自然と明るい場所に集まるため、「常夜灯周りの明暗の境目を狙う」というのが定番の戦略とされています。

実際、釣果が出やすい場面も多く、初心者から上級者まで人気のスポットとなっています。
しかしその一方で、有名な漁港などは釣り人が多く、イカがスレていたり、思うようにポイントに入れなかったりすることもあります。
暗闇ポイントでアオリがヒット
その日も、有名ポイントは釣り人でいっぱいでした。人の多さと良いポイントに入れないことから「今日はもうダメかもしれない」と思いながら、潮通しの良い、常夜灯も何もない真っ暗な海岸沿いのポイントへと移動しました。そこには釣り人の姿はなく、月明かりもほとんどない状況でした。「せっかくだから投げてみよう」という気持ちで、3.5号のシャロータイプをキャスト。

ソリッドティップのロッドで、エギの重みを感じながら丁寧に探っていると……穂先がグンと入りました。合わせを入れると、しっかりとした引き。上がってきたのは、700gほどのアオリイカでした。その後も何度かアタリがあり、「本当にここは真っ暗な場所なのか?」と疑うほどでした。