さらにチームは、コウイカの腕ふりが視覚的にだけではなく、触覚的にも意味を持っている可能性を見出しました。
それは腕ふりで発生する「水中の振動」です。
たとえば、水槽内に大きな岩があって互いに姿が見えなくても、コウイカたちはサインを続けていました。
水中に振動が伝わっており、それが知覚されている可能性があるのです。
これは人間のように話し言葉を持たないコウイカたちが編み出したコミュニケーションスキルなのかもしれません。
しかし他方でチームは、これらの腕ふりがどのような意味を持ち、コウイカたちが互いに何を伝え合っているのかまでは明らかにできていません。
今のところ、求愛行動という説もありますが、幼体も同じジェスチャーをしていたため、これは適切ではないようです。
防御のサインや狩りに関する何らかの動作である可能性、あるいは気分や感情を表現するための仕草の線もあり、研究者らは今後の調査で腕ふりの意味を解き明かしたいと述べています。
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参考文献
Cuttlefish Wave at Each Other, And It Could Be a Mysterious Form of Sign Language
https://www.sciencealert.com/cuttlefish-wave-at-each-other-and-it-could-be-a-mysterious-form-of-sign-language
Watch cuttlefish ‘waving’ at each other in what scientists think might be communication
https://www.livescience.com/animals/mollusks/watch-cuttlefish-waving-at-each-other-in-what-scientists-think-might-be-communication