佐々木瑛汰 写真:Yusuke Sueyoshi

4月27日に船橋市法典公園(グラスポ) 球技場で行われた高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2025のEAST第4節で、市立船橋高校(千葉県)と横浜FCユース(神奈川県)が対戦した。計6ゴールと壮絶な撃ち合いの末同点(3-3)で終了したこの一戦。両チームの選手たちは、試合終了のホイッスルと同時に悔しさをあらわにした。

この試合でひと際存在感を放っていたのが市立船橋の新エース、2年生のFW佐々木瑛汰(前所属は北海道コンサドーレ札幌U-15)だ。ここでは、勝ち点1を分け合った試合を振り返り、試合後の佐々木が語った今シーズンのパフォーマンスや意気込みについて紹介する。


市立船橋高校 写真:Yusuke Sueyoshi

激闘の末のドロー

攻守の切り替えが目まぐるしく、立ち上がりは一進一退の展開。試合が動いたのは16分だった。横浜FCユース(以下横浜FC)のMF津崎蒔愛(3年)がペナルティエリア内から左足で放ったシュートは相手GKの手をかすめながらゴールネットに吸い込まれ先制に成功。1点ビハインドとなった市立船橋もすぐさま反撃を開始する。25分には3本目のコーナーキックで、キッカーのDF野地透生(3年)がインスイングで蹴ったボールをファーサイドで待ち構えた佐々木がヘディングシュート。市立船橋が同点に追いついた。

その後は再び横浜FCペース。38分に横浜FC津崎のゴールが決まり1-2で前半を折り返す。ハーフタイムで市立船橋の波多秀吾監督は「まだ全然大丈夫だから、しっかり気持ちを切り替えて。相手のライン間はスペースが空くから背後を取る人とライン間で(ボールを)取る人で分けよう。ライン間を狙ってサイドに散らしていこう」と指示したという。

後半序盤も押し込まれる市立船橋は、47分に不運な形でオウンゴールを献上し1-3と2点ビハインドとなるが、選手たちは波多監督の指示通り終始落ち着いていた。55分、FW山本一誓(3年)からFW小川夢成(3年)へとパスをつなぐと、FW仲野真翔(3年)が中央に運び、右サイドのワイドにオーバーラップしてきたDF左近作怜(3年)が相手GKとの1対1を冷静に流し込んで1点差。61分にMF高山大世(2年)とFW勝又悠月(2年)が投入されると試合の流れが傾き、横浜FCの激しいプレッシングを交わしながら市立船橋が攻撃に転じる展開が目立ってきた。