RC-Authの技術が現地のニーズと合致

日本発の認証技術が挑む。フィンテック経済国インドも頭を抱える「セキュリティの穴」とは
(画像=『Business Journal』より 引用)

——今回、PAY ROUTEがRC-Authの導入について協業を行う、DMCバンクおよびKadamba Intrac Private Limited(以下、Kadamba)とはどのような企業なのでしょうか?協業のきっかけなども含めて教えてください。

 Kadambaは女性支援に非常に積極的で、農業関連の事業やオーガニック製品の販売など、多岐に渡って事業を行っている企業です。我々が協業するDMCバンクはKadambaの金融関連事業を行うグループ会社にあたります。

 もともとは当社役員との繋がりで、KadambaオーナーであるAnantkumar Hegde氏(以下、クマール氏)と話す機会を得られたことが発端です。具体的に協業の話が進んだ理由としては、インドのセキュリティ事情に対してクマール氏が課題感を持っていたためですね。

 インドでは認証の際にワンタイムパスワードが必須になっているのですが、Kadambaのオーナーは、ワンタイムパスワードではまだまだ脆弱な部分があると問題意識を持っていました。実際、IDパスワードが盗まれたり、なりすましが横行したりという現状があったそうです。ちょうど、ワンタイムパスワードに代わる、よりセキュリティが強固な認証方法を探していたタイミングだったと聞いています。

——そこでPAY ROUTEのRC-Authの技術に目をつけたのですね。すでにDMCバンクのシステムに導入はされているのでしょうか?

 これまでは、DMCバンクの銀行員が利用する管理システムなどでのみ導入済みでしたが、2025年5月から、DMCバンクのユーザー向けの認証にも導入される予定です。現状はワンタイムパスワードを入力したあとにRC-Authでの認証が行われます。認証する段階は増えるのですが、ユーザー側では画面に表示されたPINコードを入力するだけなので、煩雑さを感じることなく利用していただけるのではないでしょうか。