ヒメマスは口が弱いので強いアワセや強引なやりとりはバラシにつながる。しかし、ブラックバスや大型のトラウトにとってはベイトフィッシュだ。ゆっくり過ぎてもこれらの捕食者にやられてしまう。早くもなく遅くもない回収速度で仕掛けを上げてくると、ヒメマスが2尾付いていた。20cmを少し超えたサイズだが、トラブルなくキャッチできるのは嬉しい。

 

今シーズンは型がいい

そうこうしていると、同じタナに合わせた2本の竿に同時にアタリがきた。次は、25cm級のダブルと20cm級のシングル。ヒメマスは50~60号のオモリを食い上げるほどのパワーを持っている。これが醍醐味でもある。

9尾までは順調に釣れたが、その後はパッタリとアタリが止まってしまう。再び魚探を見ながらヒメマスの群れを探す。

西湖は水深があるので、ヒメマスの実績の高い場所にはブイが設置されている。エサ釣りの場合、このブイにボートを係留して釣ることになる。群れを見つけても、近くにブイがない場所もあるので、そのような場合は、私は係留せずに仕掛けを下ろしたり、ウィンドトローリングで釣ることもある。

西湖でヒメマス釣りが解禁【山梨】ボートでのサビキ釣りで28.5cm頭に26尾を手中湖央の様子(提供:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)

当日は湖の東半分のブイを6カ所回って、帰港時刻となったので納竿。釣果は16~28.5cmを26尾。制限尾数には達しなかったが、久しぶりのヒメマス釣りを楽しめた。

ヒメマス釣りは忙しい時間帯と暇な時間帯が交互に訪れる。この忙しい時間帯をいかに手返しよく釣るかがヒメマス釣りの釣果を左右する。ヒメマスはベニザケの湖沼型とされ、身は赤くサケの仲間のなかでもっとも美味いとされる魚だ。今シーズンは例年に比べてややサイズがいいようだ。魚探は必須だが、初心者にも比較的簡単に釣れる魚。春の陽気を楽しみながら、ヒメマス釣りに出かけてはいかがだろうか。

<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>