さらに、オコゼの背びれには強力な毒があり、不用意に触れると激しい痛みや腫れを引き起こします。場合によっては麻痺することもあり、まさに「隠れる+毒」のダブルの生存戦略です。
実は俊敏なハンター
オコゼの狩りの仕方も見事。獲物が近づいた瞬間、大きな口を開けて一気に吸い込みます。
そのスピードは人間の目では捉えきれないほど。擬態のプロフェッショナルでありながら、実は俊敏なハンターでもあるのです。
変幻自在のタコ
タコは、色や形を自由自在に変えられる、まさに変身名人。皮膚にある色素胞と筋肉を巧みに操り、周囲の環境に合わせて瞬時に体の色や質感を変えます。

岩そっくりに変身して隠れたり、海藻のように揺れてみせたり、一部のタコは他の魚の動きを真似することまで可能!
しかも、危険を感じると墨を吐いて敵の目をくらまし、素早く逃げるという必殺技まで持っています。
迷路を解くほど賢い?
さらに、タコはとても賢い生き物。迷路を解いたり、ココナッツの殻を持ち運んでシェルターとして使うこともあります。
状況に応じて最適な擬態を選び、敵を欺く知恵には驚かされるばかりです。
擬態の進化戦略
こうした擬態の技は、長い進化の過程で身につけた「生き残るための知恵」。敵から身を守ったり、獲物を捕らえたりするために、それぞれの生き物が時間をかけて進化してきました。
擬態は単なるカモフラージュではなく、ときには狩りのための武器にもなります。
カレイやオコゼのようにじっと身を潜めて待ち伏せするタイプもいれば、タコのように自在に姿を変えて敵をかく乱するタイプもいます。
海の擬態名人たちを見ていると、自然のすごさを改めて実感します。水族館などで彼らの見事な変身術を観察してみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ!
<minto/サカナトライター>