25日の第11節で札幌と対戦する大宮。札幌は昨季のJ1リーグで19位となり今季は9シーズンぶりにJ2で戦っているが、現時点で17位と苦境に喘いでいる。長澤監督は札幌の印象について「全般的に上のステージ(J1)でやっていたチーム。しっかりチームを捕らえていかないと難しいゲームになる。どのポジションにおいても市場的に価値のある選手たちが揃っているので、全体的に質が高くて強いチームだなと捉えています」と警戒した。

そんな札幌との戦いにおいて「フェーズがはっきりする試合になる。我々が受けなくてはいけない時間も状況も来ますし、逆にしっかり押し込む状況も来ますし、やり合う状況にもなると思う。ちょっと(自陣に)入られてモタモタしたり、ちょっと攻め込んでいるからフワッとしたりしないように心構えだけは持たせていきたいです」と語り、いかなる展開においても戦うマインドを選手たちに植え付けていく姿勢を見せた。

23日の練習が急遽非公開となったことについては「情報戦の一環として現場からクラブにお願いした」と明かし、「戦術的な確認の時間を取りたかった」とサポーターに配慮する場面もあった。長澤監督の表情からは札幌戦に向けての練習が充実したものになったことが汲み取れ、どんな戦いを見せてくれるのか非常に楽しみである。

岩政大樹監督 写真:Getty Images

監督同士となって対戦

かつて長澤監督がファジアーノ岡山の指揮官だった時代(2015~2018)には、今季から札幌を率いている岩政大樹監督が選手として岡山でプレーしていた(2015~2016)。約10年を経て、今度は監督同士で相まみえる形となった。岡山時代のエピソードについて問われると「なんだろうな(笑)岩政はよく頑張ってくれたなと言う印象はありますね」と当時を振り返った。

岩政監督率いる札幌は今シーズン開幕4連敗と出遅れたが、直近6試合では3勝3敗で勝ち点9を得ており徐々に調子を上げている不気味なチームだ。GW期間だけで5連戦を控えているJ2リーグだが、気温も上がっていく中でのこの連戦は体力が削られるため、選手にとって相当タフな期間でもある。そんな状況について長澤監督は「連戦というよりは1試合1試合なんで。2試合先や3試合先を見るのではなくて、ワンゲームワンゲームということはチームで統一しています。ヨーロッパに行くとこれ(連戦)が永遠に続くわけだから、という話は選手によくしています。(GW連戦期間は)淡々とやっていくつもりではあります」と語り、先ずは目先の札幌戦に集中していることを表明した。