今回の7カ月間の滞在は、NASA宇宙飛行士ブッチ・ウィルモア氏とスニ・ウィリアムズ氏が9カ月間ISSに滞在した記録には及ばないものの、長期間にわたる重要な科学研究ミッションとなっています。

ペティ氏はカザフスタンのカラガンダ市に移動した後、NASAの専用機でアメリカ・テキサス州のジョンソン宇宙センターに帰還する予定です。

NASAの現役最年長の宇宙飛行士「ドナルド・ペティ」

ドナルド・ロイ・ペティ氏は1955年4月20日、アメリカ・オレゴン州シルバートンに生まれました。

1978年にオレゴン州立大学で化学工学の学士号を取得し、1983年にはアリゾナ大学で博士号(化学工学)を取得しています。

大学卒業後、彼はロスアラモス国立研究所で科学者としてキャリアをスタートさせました。

そして1996年、NASAの宇宙飛行士候補に選抜され、本格的な宇宙飛行士の道を歩み始めました。

宇宙飛行士としてのキャリアも輝かしいものです。

2002年から2003年にかけて、第6次長期滞在クルーの一員として6カ月間ISSに滞在。

その間に2回の船外活動(宇宙遊泳)を成功させました。

また、自主的に”Saturday Morning Science(土曜の朝の科学)”という科学実験シリーズを行い、宇宙環境での科学普及にも大きく貢献しました。

さらに南極探査にも参加しており、隕石探査を目的に6週間南極大陸に滞在した経験も持っています。

彼の宇宙での総滞在時間は、これまでに累計18カ月以上に及んでおり、まさにベテラン宇宙飛行士と呼ぶにふさわしい経歴を誇ります。

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若き日のペティ氏/ Credit: ja.wikipedia

今回、70歳という節目を宇宙で迎えたペティ氏の姿は、多くの人に勇気を与えるものでしょう。

年齢に関係なく挑戦を続ける姿勢、そして科学への揺るぎない情熱は、私たちに”挑戦することの素晴らしさ”を改めて教えてくれます。