プエルトリコの状況:なぜ全島停電に?

 プエルトリコのエネルギー責任者であり、元電力庁長官でもあるホスエ・コロン氏によれば、送電システムの故障により、本来は1基だけが保護モードに入るべきところ、全ての発電機が停止してしまったという。

 スコフ博士は、「特に日中の電力使用量がピークに近い時間帯だったため、この地磁気誘導電流による追加的なストレスが、すでに脆弱だった(プエルトリコの)電力システムをさらに悪化させた可能性が高い」と付け加えた。

太陽嵐が直撃!島全体の停電引き起こした!?プエルトリコを襲った“宇宙の脅威”
(画像=イメージ画像 Created with AI image generation (OpenAI),『TOCANA』より 引用)

プエルトリコの送配電を管理する企業「Luma Energy」は、木曜日の時点で住民の90%への電力供給を回復させたと発表している。スコフ博士は、Luma Energy社が地磁気誘導電流によって送電網に過負荷がかかったかどうかを調査すれば、太陽嵐が停電の原因だったかを特定できる可能性があると述べている。

 停電により冷蔵庫は停止し、エアコンは沈黙、信号機も消えた。カリブ海最大のショッピングモールを含む数百の企業が営業停止を余儀なくされた。病院や主要な国際空港は予備発電機に切り替え、首都サンフアンを走る高速鉄道の乗客数十人は、線路脇の通路を歩いて避難する事態となった。