そこからにわかに時合いのような雰囲気になり、ルアーローテーションしながら合計7尾を連続でしとめた。やはり沈めると食ってこないので、本当に表層50cmとかそれくらいのレンジを離さずにリトリーブする。
オープンに投げると反応がない。キワひとつ。友人も同じやり方で数尾釣っていたが、なぜか彼のほうには大きいのがつかない。私のルアーにだけ28cm弱まで飛び出した。このへんは経験の差というやつか。へへん。

ここまでくるとそろそろ尺サイズがほしいと欲も出てくる。大体25cmを超えたメバルというのは抜き上げのときに「尺いってるやろ!」と声が出るほどでかく見えるのだが、残念ながらそういうことは滅多にない。しかし今日こそは何かが起きそうな気がする。
美味しいメバルを持ち帰り
だがここで突然、南から強い風が吹き始めた。メバルたちもリリースされて若干スレてきたのか食い渋り始める。友人が持って帰りたいというので2尾をキープしたが、まあ刺身にするならもう1尾くらいあったほうがいいだろうと、ちょっと粘ってみることにする。と、祈りが届いて、ラスイチ登場!

この日最高サイズのメバルだった。さすがによく引いて、一時は潜られたが、テンションを緩めると簡単に出てきた。しかし、それでも最後まで水面で抵抗し続けたこの魚、ナイスファイトである。
正直海に返してやりたい気がしたが、たまにはこんな日もあっていいかと思って、晩酌のお供にしたいという友人にプレゼントした。
同伴者の都合21時で退くことになったが、まだもう少し数は伸ばせた気がする。メバル8尾とは、桜でいえば5分咲きみたいなものか。満開までは物足りない。
ただこれからメバルは間違いなくよくなっていくだろう。アジの動向も見ながら、しばらくは湾奥で良型メバルと至福の春を祝いたい。