1分単位の時計で2年分の連星食を測れば、惑星が連星を揺さぶるタイミングのズレが数分オーダーで見えて質量が一気に特定できるはずです。

さらにVLT/FORS2で50 μas(人間の視力で月面の絶壁を見るような精度)の揺れを検出できれば、土星質量クラスの重さまで手が届きます。

もちろん歳差そのものをあと数年追跡する手もあります。

逆回転の速さが半分の誤差で測れれば、動的モデルはさらに鋭くなり、惑星の“横顔”もはっきり浮き上がるでしょう。

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元論文

Evidence for a polar circumbinary exoplanet orbiting a pair of eclipsing brown dwarfs
https://doi.org/10.1126/sciadv.adu0627

ライター

川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

編集者

ナゾロジー 編集部