とりわけ子どもとの時間は本当に一瞬である。幼い頃は親にべったりでも、成長するにつれ親の存在は徐々に遠ざかる。だからこそ、子どもが小さいうちは、仕事より子どもとの時間を意識的に優先すべきだ。
友人も同様だ。若い頃は「いて当たり前」だった存在が、大人になると簡単に疎遠になっていく。意識して繋ぎとめなければ、関係はすぐに消えてしまう。
一人の時間は、人生の後半に増えていく
そして、人生の後半に向けて増え続けるのが「ひとり時間」だ。
定年を迎え、配偶者に先立たれれば、日々の会話相手は誰もいなくなる。孤独は避けがたく、ひとりで過ごす時間が圧倒的に増えていく。
若い頃は一人の時間を楽しめる。筆者も学生時代は一匹狼で、一人行動を好んでいた。しかし、歳を重ねるほど「誰かと過ごせる時間のありがたさ」が身に染みてわかってくる。
だからこそ筆者は現在、仕事も独立直後と比べるとかなりセーブしている。代わりに家族との時間を長く過ごすことを優先したライフスタイルを送っているのだ。
誰と過ごすか?を重視せよ
人は、お金や時間の使い方には慎重だ。しかし、「誰と過ごすか」という最も重要な投資対象を見落としていないだろうか。
お金も時間も手段に過ぎない。結局、人の幸福は「誰とどう過ごすか」で決まるのだ。
だからこそ、職場選びでは“人的な質”を重視してほしい。誰と働くかは、誰と人生の大半を過ごすか、という問いに他ならない。
そして多くの場合、付き合う人のレベルは自分の実力に比例する。努力して自分を磨けば、自然と良い人間関係にも恵まれていく。
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人生は長いようで短い。そしてその本質は、「誰と過ごしたか?」なのである。
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