条件は「交際歴2年以内」「情熱的な恋愛感情を示すスコアが一定以上」の人に限られており、まさに恋愛の初期段階にある人々だけが参加しています。
参加者には、次のような項目について回答してもらいました。
・これまで恋に落ちた回数
・現在のパートナーと出会ってから恋に落ちたタイミング
・恋愛感情の強さ
・パートナーへの執着(思考時間)
・関係へのコミットメント(献身度)
その結果、意外なことに「男性の方が女性よりも、平均して1カ月早く恋に落ちる」傾向があると判明したのです。
さらに恋愛経験の回数も男性の方が多く、交際前から相手に恋心を抱いていた割合も男性の方が高いことがわかりました。

しかし一方で、恋愛感情の強さやパートナーへの執着、献身度では女性の方がやや高い傾向が見られました。
とくに「パートナーのことを四六時中考えてしまう」という思考については、女性の方が明確に高スコアを示していました。
これらの結果は、進化心理学の理論(性的選択理論)とも整合しています。
すなわち、男性はより多くの交際機会を追求しやすく、そのため恋に落ちるまでのハードルが低いのに対し、女性は相手の信頼性を見極めながら、より深く感情を育てる傾向があるのではないかと研究者らは推測しています。
今回の研究では、性差だけでなく、住んでいる国のジェンダー平等指数や性比(男女比)といった社会的要因も調整されたうえでの解析が行われており、信頼性の高いデータとして注目されています。
恋愛のかたちは人それぞれですが、男女の違いによって「恋の仕方」にある程度のパターンがあるのかもしれません。
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参考文献
Fools of love: men fall faster than women, study shows
https://reporter.anu.edu.au/all-stories/fools-of-love-men-fall-faster-than-women-study-shows